ハロー。
ご機嫌麗しゅうございますか。
私はございます。
誰も見てないことは知っている。
だが綴りたい。
暇だから。
先日職場の先輩のお子さんがディズニーへ行ったそうで「ディズニー楽しいよね」という話題に。
ちなみに私はシー派。
ビアカクテルとブラックペッパーのポップコーンでキメた後にカメと話したい。
以前、友人があのお喋りカメに指名をされて隣で会話をしていたことを今でも根に持っているレベルで奴とは話してみたいと思っている。
「ディズニーでの思い出ってどんなのがある?」ということでふと思い出したのはコロナ禍での出来事。
娘の誕生日プレゼントは毎年ディズニーと決まっていて、我が家は毎年夏にディズニーランドへ行っている。
コロナ禍でのチケット争奪戦はなかなか大変で、可愛い我が子のためにスマホと睨めっこをしてチケット購入ボタンを押しまくったことも今では良い思い出。
やっとの思いでゲットしたチケットを手に、とびきりお洒落をさせた娘を連れてインパ。
(一昨日、インパという言葉を知りました。なんか恥ずかしくなる響きですね。私だけでしょうか)
娘は当時3歳。身長95センチくらい。
乗れる絶叫系はまだスプラッシュマウンテンのみ。
「今まで馬鹿みたいにノロいアトラクションにしか乗れなかったんだ、今年くらい叫び散らかしたい」と思い勝負を挑む。
私と娘で並んで座り、旦那は一人で後ろへ。
一つ飛んで、前にはカップル。
初めての急降下に娘は大絶叫。
私は大爆笑。
旦那は何故か無言。
「怖い。もう乗らない」
乗り終えた後にぐずり出し、これでは暫くこのびしょ濡れコースターとはお別れになってしまうな…と思い、記念に写真を買っていくことに。
だが、落ちる瞬間に撮られた写真達が並ぶところを眺めていても一向に我が家が映る写真が出てこない。
一緒に乗っていたカップル二人も「あれ?私達の写真なくない?買わないからいいけどさ〜」と言いながら去って行った。
見逃したかな。でも欲しいからスタッフに聞いてみようと思い尋ねたが、なんだか気まずそうな顔をしていて「これは何かあったな」と把握。
「すみません、何かあったんですか」と私が聞いたら「実は…」と若いお姉さんのスタッフが続ける。
「お父様がマスクを外しておりまして、このような状態だとお出しできないんです」と。
一瞬思考停止したが即座に理解し、後ろにいる旦那を睨み、お姉さんには「すみませんでした」と何度も頭を下げてその場から逃げた。
どうやらうちの馬鹿旦那は落ちる瞬間マスクを外していたようだ。
「マスクは?!ねぇ!!マスクは?!」と周りも気にせずブチ切れる私。
「目に…してました」
「は?」
「面白いかなと思って…マスクを目にして鼻と口だけ映ろうとしました」
「は?」
「口だけ凄い笑顔で…」
「…wwwwwwwwwww」
旦那への怒りとは裏腹に笑いが込み上げてきて、説教どころじゃない。
「マスクの位置ずれながら滝から落ちる笑顔の人」を演出したかった馬鹿が一名ここにいる。
そいつは私と同じ指輪を私と同じ指にしている。
私がこの先共に生きていかねばならん相手である。
「この先不安」と「死ぬまで楽しそう」が混合している。
これが結婚か。
前にいたカップル達よ、すみませんでした。
私の伴侶が非常識で馬鹿で愛おしいあまりに日常では滅多に残せない瞬間が映った思い出の写真を公表すらして貰えず、本当に申し訳ない。
ディズニーランド、徹底していて流石です。
こんなところで夢の国の凄さを実感したくなかった。
そりゃカメにも選んで貰えない訳だ。
この非常識馬鹿家族はその日以来スプラッシュマウンテンに乗れていない。
もうあれから三年が経とうとしている。
次乗る時は私がやろう。
いや、三人でやろう。
共に堕ちよう。
急降下だけにね。
お後がよろしいようで。
END